カタツムリは飼わないことにした

こういうものがあったらいいなというものを明確に思い描く想像力があり、なおかつDIY精神も備えている。私に足りないのは圧倒的なやる気だ。もちろん元気や行動力、血気活力どれをとっても同じだが、ない。ずっとない。たぶん生まれたときからないようである。

そういえば受験生のころ、リタリンを処方されたことがあったが、飲んでみてやったことといえばトイレに籠ったくらいで、だいたい普段通りだった。ちなみにトイレでは、タイルのマス目を凝視していた。薬のせいか、もともとの左右の視力差が強調されており、少し立体視がしにくい状態だった。僕はその感覚が面白くて、タイル目をずっと追っていたのだった。

ともあれやる気がない。では疲れているのかといえば、それもそうで、不健康でさえある。また、おそらく成功体験じたいが少ないことで、新しいことに挑戦することに身構えすぎているのだろうという気もする。

これを書き始めたとき、私はおしゃれなダンゴムシ飼育セットか、清潔なカタツムリ飼育セットのことを考えていた気がする。カタツムリは見ていてきれいなものだと思う。ああいうものが貝殻をしょったまま、ゆったりと動いている姿が部屋のどこかにあったら、どんなにか癒されることだろう。ただしヌメヌメしている。ヌメヌメはいけない。ああいうものを普通の水槽で飼えば、ガラス面はただちに汚れてしまうし、そもそもカタツムリに四角形はそぐわない。

広く浅い皿状の大小を、上から見て二重丸になるように重ねる。大の内部に水を浸し、小には土と、登攀できる用に棒状のものを立てる。カタツムリが水を嫌って内部の島状になった部分で生活してくれればと思うのだが、たぶんカタツムリは構わない。たぶん水を潜って逃げるだろう。それにふつうのものは夜行性だろうから、明るいところで姿を見せてくれるようなことはしないだろう。これは作らなくてもよいような気がする。