仕事を辞めたい水槽

お題「ブログをはじめたきっかけ」

とりあえず文章を書くリハビリとしてはじめようと思う。
特にこれが書きたいということはないのだが、とりあえず目の前にある水槽について書いてみるとする。

魚はもう泳いでいない。
ピートモスの付けた薄い茶色の水にはスポイトが浮かんでおり、エアポンプから空気がシリコンのチューブを通って、小さなフィルターの水流になる。
浮かんでいるのはおおむね二つで、ひとつにはインドヒラマキガイ、もうひとつにはパーライト。貝は自然と増えたもので、水槽を立ち上げるずっと前、たぶん10年も前に越してきたころから増減しつつ、いぜん僕の部屋の水のどこかにいる。水面近くにいるものは全体の1割程度で、おそらく水の蒸発するときに水際に凝ったミネラルを食べているのだろう。パーライトを普通水槽にいれる人はいないように思うが、これは水質浄化を考えてツユクサの仲間を土付きで水槽のふちに引っ掛けておいたところ、土に含まれていたものが流れ出たのだ。それから草は一週間もしないうちにすべて水没してしまって、前出の貝がすべて食べた。

最後の魚が死んだのはここ1週間くらいの間だと思う。1,2ヶ月前に雌雄の対で買った。この魚を売っているのはまず稀なことと思って飛びついたのだが、地方のペットショップ事情に特に詳しいわけでもないのだから、とりあえず欲しかっただけなのかもしれない。

「ノソブランキウス・ラコビ」と書いてあった。3度目くらいの飼育だと思う。はじめは遠い田舎の実家にいた頃、なにかのテレビ番組で見た。この魚の珍しいところは、卵が湿った土の中で育つということだ。原産地では乾季と雨季がはっきりしているところが多いのか、ともかくも年中魚が育つような環境はなく、湿地に埋もれた卵の姿で水を待ち、雨季が来ると急成長、代をつなぐということらしい。
この魚は、僕の倫理感へそんなに負担をかけない。先に書いた生態のため、この魚は早く死ぬ。僕は飽きっぽく、ほかの魚などでは、飼育放棄してしまう可能性がある(あった)。それでも動物はたまに飼いたいと思ってしまう。その点、この魚は2,3か月で大量に卵を産んで死ぬ。水槽中の卵についてはおそらく貝が食べるだろう。インドヒラマキガイは放っておいても心配ない。風景である。

年始ごろから水槽にはミジンコがわいていた。これも昔いつか買ったのだ。ほとんどオオミジンコのようであり、これはインターネットで買ったものだ。気温のせいなのか、これは爆発的に増えた。水槽に大量の小さい動物がゆらゆらしているのは、なんとなく見ていると気分がいいものだ。僕はしばらく眺めていたが、その後、先の魚の投入でミジンコたちは全滅した。しかしミジンコも卵を残す。耐久卵は残っているだろう。

その前、去年のこととなると、もうほとんどあいまいだ。僕は去年から在宅で仕事を始めた。雇われてはいるのだが、正直なところ雇われている気があまりしない。上司と話したのはこれまで電話で4~5回、同僚となるとそれよりもっと少ないが、職務内容が違うというのが大きいが、不誠実そうだったので距離をとった。他部署との連絡もほとんど一括して上司が行っている。彼はコンプライアンスからなにからゆるゆるで、本社はカフカの城である。

とにかく、仕事はしなくてはならないのだが、近頃本当にやめたくなってきており、一方水槽に目を戻すのだが、ミジンコの前にはフェアリーシュリンプたちがいた。シーモンキーやトリオップスが比較的認知されているような気がする。これは耐久卵をもつ数種の甲殻類バラエティセットみたいなやつを買ったのだった。ホウネンエビやトリオップス、カイエビ数種が水槽を満たしていた時期があった。それらは大きく面白かった。たしかそれは去年だった。