10:31は朝であること

例えば仕事明けの朝、無理に回した頭が惰性で空転を続ける。そういう状況で書かれたものなのだから、もしも誰かが、僕には計り知れない理由で読んでいるとしたら、これがそういうものなのだということは知っておいてほしい。

最近は下書きばかりが増えている。
思ったこと、考えたことを、過不足なく書かれたものに変えるということは、難しい。

知識の不足、それを扱う器量の不足。自覚はある。
たとえば次のような文章を書いてみる。

考えるという働きの主体は、少なくとも私の場合には、この私そのものではなく、いわゆる無意識とでもいうのか、私をその内部に含んだ何かの、その小止みない流動にある。私はそこに相乗りしているのか、寄生しているのか、ときに言葉や映像を楔のように打ち込んで、意識というものを仮営する。

わからないものは書けないので、先の文のように曖昧で意味不明なものになってしまうか、あるいは憶測や断定の多い、不誠実なものになってしまうようだ。

もしも私が脳や神経、言葉や情報について深く理解していれば、あるがままとは言わないまでも、もう少し歯切れよく書けたかもしれない。あるいは、そちらの方がありえるように思うが、表現する内容の、言語に向かないと早々に悟って、まったく書かないだろう。

ともかくも今日はこれを書いた。書かれたものを見返してもやはり内容はないが、書く徒労が寝つきの助けになったりもするので、なんらかの役には立っていたりするのか。

書く内容が内に向かっても、ろくなことにはならないという気はする。そもそも疲弊しているから内にこもるのか?

 

 

これは日記ではない

これは日記ではないのでいいのだ。
前の記事からは十分に中途半端な時間が経っている。
日記として不合格、メモの用もなさず、生存報告にはせわしい。

しかしそれでいいのだ。これは日記ではないから、そういうふうに名付けた。
私がこれをたてたとき、どうせ私の書くもので、ものにならないだろうと思った。
およそメモなり報告なり、使い道があって用をなし、意味を備えた名前のつくものにはきっとならない。その通りになった。

古い記事を読む。言葉そのものに拘泥して内容はない。
これは私にとってはありえることだが、そもそも書く内容はなかったか、あったような気がしていただけで、そのまぼろしを無理に縁取ったような、そんな文章であった。

しかしそれでいいのかもしれない。これには意味がない。
今こうして書いていることにも意味はない。意味はないということから思い出したのだが、先日このような文を見た。

「***には理由や意味などなく、それをありのままに受け入れることができないものが意味を考え、理論を建てる」

***がなんだったのかはもう忘れたし、もとの文意も忘れたが、とかく怖いものはランダムだ。

別のあるときには、こういうことがあった。
なにか対人折衝に関わるような研修に行った帰り、同行した上役が、先に自分のとった行動の意味と理由、ミクロマクロにすらすら物語るのである。僕はほとんど嘘とでたらめだと思ったが、彼は心から信じているらしい。この人は自分自身と僕とに向けて、こういう物語をし、それがまた彼のうち、あるいは僕でなければ周囲の人物を巡って、彼に帰ってくる。磨かれて戻る嘘もあるだろう。そうして彼の物語は強くなる。彼は非常に有能とされており、社会的に成功している。尊敬しもするが、それでも、彼は非常にあいまいで、はすっぱで、どうしてああいうことができるのか、さっぱりわからない。

僕となるとこうはいかない。一歳くらいであきらめたのである。およそ他人のすることに意味や理由はない。
僕はおなかが空けば何かを食べたりするだろうが、何か起こってもそれに対処するだけである。人ともの、行為者と使役者に別なく、平坦でのっぺりとしていて、突然牙をむく。そこに理由はない。おなかが空くのに誰かの思惑が介在したりはしないのと同じだ。
こういう世界観である。それは「心の理論」の欠落のため、都度拾った石を斧に、竹を槍にするサバイバルだった。計画は建てられない。未来はないし、実際たいした未来はなかったし、この先もないように思える。

 

不定形

「跳びはねる思考 会話のできない自閉症の僕が考えていること」を今買った。Kindleである。読んでない。

いわゆる自閉症スペクトラムのどこかに位置する、当事者の本というのは、あまり読まずに避けてきた。引きずられる気がするからである。

私は言葉に過敏で、ときに思い込みが激しい。非定型発達者の書いた、当事者研究やそれに類するものが10000冊出版されているのであれば、そのうち100冊くらいは読むけれど、もともと100冊くらいしかないのであれば、読まない方がよさそうな気がするのだ。
つまり、10000冊くらいあればそのうち100冊くらいは洗練されていそうだし、100冊くらい読めば変に偏ることなく自身の立ち位置を把握できるだろうというわけで。

同じ悩みを共有できる仲間が欲しいし、共感してみたいという思いがある。だから「発達障害の著者」というだけで、きっと内容を無理に自身に引き付けてしまう。それでなくとも自分自身を知るということは難しい。

そうは言ってもテンプル・グランディンやグニラ・ガーランド、ドナ・ウィリアムズにニキリンコあたりは読んだ気がする。もうあまり記憶にないものも多いが、無益というわけでもなかったような気はしている。

とはいえ「火星の人類学者」とはいってみても、これらの本の著者たちは、みな火星人ではなく、訓練を積んだ人類学者でもない。アマチュア当事者研究は難しいし、きっと少なくない思い込みを含んでいる。そういうものに引きずられて、自分自身の障害を間違って取り扱うようなことにならないようにしたいのだ。

いわゆる定型の人たちが、彼ら自身を描写する言葉を、非定型の人たちが同じように使っても、なんだか語彙からして違うような気もする。その点、はじめに書いた「飛びはねる思考」という語は、僕からするとじつにそれっぽい言葉遣いなのだ。それでつい買ってしまった。

思考は、僕の思考はアメーバのようなものを仮想する。分裂したり、なにかの刺激があるとそちらに飛びはねる。この点において集中力がない。
こうして睡眠導入剤まじりで文章を書いていると特にそうなのだが、次々枝葉が伸びてきて、結局何を書きたいというはじめの主題みたいなものはどこかへ行ってしまう。ブログなのでそれでも不都合はないが、単に整理されていないだけと見方もできる。

あるいは、それで成立するような形の文章のフォーマットで書けるようにしてみようと思う。文章の左側に系統図みたいなもの配して、種にあたる部分に段落をあてるみたいなことをASCIIアートみたいなのでできると思うので、とりあえずjavascriptで書いてみるとよいかもしれない。

 

中途半端なジャンキー1

中島らも」を読んだ。「アマニタ・パンセリナ」である。

明快で面白い文章ではあるものの、そのためにか怪しい情報や潤筆も多くみえ、「頭のいい人は頭の悪い人にも理解できるように説明できる」というような言説を実行すると、こういうことになるのかなという気もした。もちろん数十年前の大衆作家のエッセイにそれを求めることのがおかしいのだけど。

作中、中島らもは自身をして「中途半端なジャンキー」と書いている。私も若干それに通ずるところがあって、実際それがもとで病院に運ばれたこともある。作中で語られる彼の主な依存は「酒」「ブロン」「睡眠薬」に向いているが、私も程度の差こそあれ、それらすべてに依存の傾向がある。こうして何かを書いている今も、いわゆる睡眠導入剤が効いているのだ。
生きるのは辛いし、過敏な感覚は薬で鈍麻させたほうがうまくいくこともある。破滅願望があるわけではない。その反対で、生きやすさを求めて薬をとる。僕が中途半端なジャンキーであるというのは、適応のために必要なものを探しているという部分が大きい。その他の目的としては、新しい感覚を得るためというのもある。

中島らもが中途半端なジャンキーであった、中途半端に留まっていた理由はよくわからないが、ともかくも、僕はある種の共感というか、敬慕から敬意を若干引いたものくらいの感情を抱いていたのだ。しかし彼はこういうことをうそぶく。

依存はひとつの生き方である。本質的に「会社につとめている」ことと何ら変わりはない。

 これは過剰な自己演出である。もしかして彼自身は本当に信じていたのかもしれないが。この人相手に何を真面目にと思われるかもしれないが、薬は別物である。
薬物依存と会社勤めは別のものごとである。比べられるものではない。

「 破天荒な天才」
この人の場合はもともとの仕事の関係もあって、そういうイメージ作りについては、セルフブランディングとでもいうのか、かなり自覚的だったのではないか(「甚兵衛の一生」を見よ)。

その後半生については知らないが、中島らもは少なくとも「破天荒な」ではなく、「中途半端なジャンキー」だった。それである程度長く生きた。もちろん並はずれた人だったのはいうまでもないが。そしてまわりのサポートがあった。おそらくはサポートという言葉では語りつくせないものがあったようだ。なにかでわかぎゑふが話すのを見たように思う。こういう、周りを巻き込みながら天才だからと、ということで無茶を、仕事を続けた人として、先日の騒動の荒木を思い出したのだったが、彼もまた、自己演出の人である。

(なお念のため、私は現在も精神科へ通院している身であり、特に違法なことはしていない。)

台湾

お題「行きたい場所」

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もう少し元気が出たら、海外行きたい。

台湾はゲイフレンドリーというか、偏見が少なさそうと思った。
以前、アプリで知り合った現地の空港のグラウンドスタッフと寝たことがあったのだが、帰る日を伝えていたこともあって、彼は仕事の合間に見送りに来た。しかし同僚同伴で。彼とはひとことふたこと話して別れたのだが、同僚にはどうやら僕のことを話していたようだった。もちろんあまり長居もできなかったし、特に彼とはそれだけだったので詳しいことはわからないが、台湾また行きたいなと思ったのだった。

界隈

界隈の人達よ集えみたいな気運を幻視した。

大辞林 第三版の解説
コミュニティー【community】
① 人々が共同体意識を持って共同生活を営む一定の地域、およびその人々の集団。地域社会。共同体。
② 転じて、インターネット上で、共通の関心をもちメッセージのやりとりを行う人々の集まり。
③ アメリカの社会学マッキーバー(R. M. MacIver)が定式化した社会類型の一。血縁・地縁など自然的結合により共同生活を営む社会集団。 → アソシエーション

出典 三省堂大辞林

上でいうところの②から①へみたいなことを企図する、またはしている発達障害の人たちを目にするようになってきた。

たぶん大人の発達障害者というものがある程度の数いるということになってきて、そこに帰属意識みたいなものをもちはじめてしまえば、そういうこともあるだろうとは思う。そちらの行きつく先は誰も知らないにせよ、ともかくも発達障害が認知されてきたのはいいことだと思う。僕も小さいうちに診断されていれば、変にスレずには済んでいたのだろうか。

ただ、医学的なそれとは別にして、僕の身の回りで見聞きする「発達障害」という言葉や概念としてのありようは、とりあえずざっくり「社会」に合わなければそこに容れておこうという暗箱的でもある。それはなんらかの社会というものを仮定して、そちらの側には便利であるが、呼ばれた方でははなはだ不便な、不公平な使われ方をされているようにもみえる。
自分も不勉強ではあるが、ADHDアスペルガーASD高機能自閉症もひとくくりというのは、これは取り扱いに困る大きな概念で、いわば社会から見た「その他」なのである。

なので、主語にするには適さないと思うのだ。ただマイノリティーなので、風呂敷かパイなのかを大きくしておこうというのはわからなくもない。しかし主体が誰なのか、どのような属性の人たちなのかが不明瞭なため、目的はなんなのかも見定めることができない。何をやろうとしているのがよくわからないというのが今の感想として一番近い。

 

作業用BGM

お題「愛用しているもの」

めちゃくちゃ仕事が嫌なのだが、今回の仕事に限っていえば私に落ち度がないこともないということもあり、毎日泣いている。

そんな辛い日々、パソコンの前にいるときはずっと音楽を鳴らしている。最近は「宇多田ヒカル」の「あなた」。たぶん20時間くらいは聞いていると思う。いわゆる作業用BGMというものだけど、僕はしょっちゅう曲が変わると気になるのでこれだけずっとリピートしている。そんなにほとんど聞き流しているだけではあるにしても、そんなに長い時間聞いていてストレスのない曲はあんまりないような気がする。

 

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だいたい飽きるので、作業用BGMはいろいろと変わっていくのだけど、「あなた」の前には「Nujabes」の「Aruarian dance」を誰かがリミックスしたHomework editionだった。これは購入するわけにもいかないので、YoutubeRepeatと昔呼ばれていたものでずっとリピートしていた。「Aruarian dance」の時代は長かった。「サムライチャンプルー」はオタクなので一応見たが、音楽しか記憶にない。「MINMI」の「四季ノ唄」もよかった。

 

timmies - loosing interest (ft. shiloh)

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その前後に一瞬よさそうだと思ったのが「Timmies」の「Loosing Interest」だが、気分が落ち込みそうだったので長くは使えなかった。このころは作業BGM不作の時代だったのだ。「showmore」の「rinse in shampoo」も気に入っていたのだが、この曲も聞いていると不安になる要素が見つかった。曲中にドアベルみたいな音がするのである。私のようなものにとって不意のドアベルは敵襲である。宅配はできる限りコンビニ受け取りにしているし、友達もいない。であれば、だいたいドアベルの招待はNHKの集金か宗教の勧誘くらいなものである。この曲は家の外でしか聞けない。

 

showmore / rinse in shampoo【Official Music Video】

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